安心と信頼の実績 平成13年開業 福岡市南区野間「遺言書作成」専門の三浦行政事務所 

遺言のすすめ

「遺言」と相続の三浦事務所トップへ

相続トラブルを防ぐ最良の手段「遺言のすすめ

専門職が公正証書遺言をすすめる理由

コラム「だから相続でもめた」
~他人事では済まされない遺言の話~

 「うちはたいした財産がないから、遺言書は必要ないのだ。」このように誤解されている方は意外と多いものです。しかし、遺産の総額と遺言の必要性の有無は全く関係ありません。むしろ財産が少ない方が揉めると考えて頂いても良いほどです。

 極端な話、数億円の財産をお持ちの方であっても、相続人が1人しかいない場合には、単独での相続となるので、遺言を残さなくとも、のちのち相続争いが発生する可能性はあり得ません。逆に、相続財産が自宅の土地建物とわずかな預貯金しかない場合であっも、複数の相続人が存在し、さらに、相続人の間の人間関係が複雑であればあるほど、思わぬ相続争いに発展する危険性が非常に高いと言えます。

 相続が発生し、不動産の名義変更や預貯金の解約などの相続手続を行う際に、遺言が無い場合には、遺産分割協議書を作成することになりますが、我々専門職が依頼を受けて相続関係を明らかにするための戸籍調査を行いますと、日頃全く交流のなかった、故人の姪や甥、前妻との間の子や隠し子など、思わぬところに相続人が現れる場合がままあります。
 
 その結果、せっかく相続人の間で故人の遺産の分け方について、合意が整っている場合にも「思わぬ相続人の出現」によって、そこで相続手続が頓挫するばかりか、最悪の場合だと思わぬ相続トラブルを引き起こしてしまうことがあります。
 
 相続財産をめぐって、親族間で裁判沙汰になり、その処理に多額の弁護士費用と気の遠くなるような期間を要した、という表になかなか出てこない事例を我々は数多く見聞きいたします。

そこでいつも感じることはただひとつだけです。
「遺言さえあれば・・・・・」
公正証書遺言で、かつ、遺言執行者の指定があれば、尚、安心・確実です。遺言は必要ない、と多くの方が考えられる理由としてよくお聞きしますのが、
「明日にでも死ぬという差し迫った状況ではないから。」
 という理由ですが、これは大きな誤解です。確かに、遺言を書くという行為は、死亡することを前提としており、なにか「縁起でもないこと」だというイメージがあるのは確かです。
 
 しかし、元気なうちにこそ、遺言を残すことが大切です。万が一認知症にでもなれば、民法上、遺言能力が無いとして、公正証書遺言を作成することができなくなります。なんとか自筆の遺言をたとえ残しても、あとあとその遺言の効力について争われる原因となります。

とにかく、遺言はボケないうちに
これが最も重要です。是非覚えておかれてください。

⇒遺言書関連の書籍集

日本公証人連合会のパンフレットで読む「遺言のすすめ

日本公証人連合会が無料で配布している「遺言のすすめ」=遺言公正証書の手引き=というパンフレットは、これから遺言を作成しようと考えている方にとってかなり参考になります。
 その内容を順次、ここでご紹介していきたいと思います。

注意:以下の記事は三浦行政書士による執筆ではありません。日本公証人連合会が発行する「遺言のすすめ」というパンフレットに掲載されていたお役立ちコラムです。お間違えのないようにお願い致します。

1.増えている遺言と相続問題

 相続財産をめぐる争いは、今後一層増加することが予想されます。このことは、家庭裁判所が取り扱う遺産分割事件が昭和47年に年間4千900件であったのに、平成元年には約7千件、平成18年には約1万2千件に達して、2倍余りに増えていることからも十分うかがえますし、相続財産をめぐる骨肉の争いを描いたテレビドラマも度々上映される昨今ですから、ご存知のことと思います。
 そして、この傾向に歩調を合わせるかのように、公証役場で遺言をされる例も多くなっています。全国の公証役場で作られる遺言公正証書は、昭和47年には年間1万7千件くらいでしたが、逐年増加して、昭和60年には年間4万件となり、平成3年には約4万5千件、そして、平成18年には約7万2千件と、増加の一途をたどっています。
 このように、親族間に相続財産をめぐるもめ事が起こり易くなり、遺言も増えているということは、民法が定める法定相続分だけでは千差万別の家庭事情に応じて相続を決めるに不十分、ということを示しているのではないでしょうか。法律は、遺言によってあなたの家庭の実情に合った相続方法を決めたり、遺産分割の方法を定めたりすることを認めているのですから、遺言を作成し、あなたの意思を明示して関係者に正しく伝え、相続財産をめぐる争いを未然に防ぐことが大切なのではないでしょうか。

2.なぜ遺言が必要なのか

 遺言の件数が増えていることの理由は、いろいろ考えられます。遺言をしておかないと、法律で定められたすべての相続人から遺産についての権利の主張が行なわれがちで、相続をめぐる骨肉の争いが、しばしば起こるようになったことが挙げられます。
 戦前の我が国では、長男が全財産を1人で相続する建前でしたから、相続争いも少なく、したがって、遺言をする者は、ほとんどありませんでしたが、戦後は共同相続となりましたので、遺言がないと、全相続人が必ず遺産分割協議をしなければならず、協議がまとまらなければ、裁判所で決めるという建前をとっています。相続人間の争いは、この遺産分割協議のときに表面化して来るのです。
 被相続人が財産を残して死亡した場合、それぞれの相続人にとっては、その遺産分割協議こそ財産を取得する一世一代のチャンスです。場合によっては、何億、何千万という値打ちのある財産が手に入るというケースもあります。相続人らの関係者は遺産分割の機会を利用して、自分のために、少しでも多くの財産を得たいと思って、めいめいが自己の権利を主張し合うことが多いのです。
 被相続人としては、折角残した財産ですから、子孫が仲良く分け合い、互いに助け合って暮していって欲しいと願う気持ちで一杯なのですが、その気持ちとは裏腹に、その財産がかえって骨肉相争うもとになることもあるのです。
 そこで、自分の死後、遺産をめぐり子供たちや親族間に起こる争いを未然に防ぐために、遺言をして、あらかじめ各相続人の間の遺産の取り分や分配の方法を具体的にはっきりと決めておくのがよいのです。これが、遺言を必要とする一つの理由で、実際に、そのようなことを考えて遺言をする人が増えてきています。

3.特に遺言が必要な場合

 遺言が特に必要な場合について、具体例をいくつか挙げてみることにします。

(1)夫婦の間に子供がいない場合
 夫婦間に子供がなく、遺産のすべてを永年連れそった妻に相続させたいときは、遺言が必要です。遺言がなければ、相続人が妻と夫の兄弟姉妹の場合は、妻の相続分は4分の3で、残りの4分の1は夫の兄弟姉妹が相続することになります。

(2)息子の妻に財産を贈りたい場合
 息子の妻は、夫の両親の遺産については、全く相続権がありません。たとえば夫に先立たれた妻が、亡夫の親の面倒をどんなに長い間みていたとしても、亡夫との間に子供がないときは、亡夫の親の遺産は、すべて亡夫の兄弟姉妹が相続してしまいます。このような場合には、遺言で、息子の妻のために然るべき遺産を残しておくのが思いやりというものです。遺言は遺された者へのメッセージといえるでしょう。

(3)特定の相続人に事業承継、農業承継をさせたい場合
 個人事業者や会社組織になっていてもその株式の大部分を持っている場合に、その事業を特定の子に承継させる必要があるときがあります。例えば、その子が親の片腕となって、事業の経営に当っている場合に、その事業用財産や株式が法定相続により分割されると、経営の継続が保てなくなることがあります。法定相続人の間で分割協議をめぐって争いが生じることもあります。農業経営についても同じような問題があります。このようなことを防ぐには、遺言をして、事業承継、農業承継に支障のないように定めておくことが大切です。

(4)内縁の妻の場合
 「内縁の妻」とは、単なる同棲者ではなく、社会的には妻として認められていながら、ただ婚姻届が出されていないだけの事実上の妻のことです。このような内縁の妻には、夫の遺産についての相続権は全くありません。したがって、内縁の夫が、内縁の妻に財産を残したいのであれば、遺言で、遺産を贈る配慮をしておくことが必要です。

(5)相続人が全くいない場合
 相続人がいない場合は、特別な事情がない限り、遺産は国庫に帰属します。そこで、遺産を親しい人やお世話になった人にあげたいとか、お寺、教会、社会福祉関係の団体等に寄付したいという場合には、その旨を遺言しておく必要があります。

(6)その他
 相続人間で紛争が予測される場合、遺産を公益事業に役立てたい場合、知人や友人に遺産を贈りたい場合、相続権のない孫に遺産を贈りたい場合、身体障害者である子供により多くの遺産を残したい場合などは、あらかじめ遺言で、相続人間の遺産の配分方法や相続人以外に特定の人や団体に遺産を贈るなどをはっきりと決めておくことが必要です。

4.遺言は誰でもできる

 遺言とは、一口でいえば、個人の生前の意思をその死後に実現させるための制度で、満15才以上の者であれば、誰でも自由に遺言をすることができます。遺言は、家族の事情、家業の実態などに合わせて、相続人のそれぞれに対して、遺産を合理的に配分したり、あるいは、相続人以外の個人、法人、教会、公共団体等に対し遺産を与えたり寄付したりすることができるなど、多様な機能を持っています。
 日本では、民法の法定相続に対して遺言が優先するのですから、これからは、「財産を残すなら、遺言も残せ」ということが常識となるでしょう。遺言がない場合の法定相続は、遺産分割協議によって行なわれますが、遺産分割協議の場では、既に記載したように相続人が各自自分に都合のよい主張をしがちで、話合いのつきにくいことが少なくありません。自分の子供たちに限って仲たがいをするはずがないという考え方は、必ずしも自分の死後には通用しないと心得るべきでしょう。
 遺言をしておけば、遺産にからむ争いを少しでも未然に防止することができますし、残された相続人も遺言者の意思にそった納得のいく遺産の配分を円満に実現させることができます。

5.遺言というもの

 遺言は、一般的には、死にぎわに残す言葉というようなイメージを与えるようですが、法律でいう遺言は、必ず書面に書いたものでなければなりません。したがって、本人の声で、遺言の内容を録音テープに吹き込んだものでも、テープは書面ではありませんから、遺言としての法律上の効力は認められません。
 法律上の遺言は、
①遺産の処分に関係するもの
②婚外子の認知
③相続人の廃除あるいはその取消
④未成年者の後見人の指定
 そのほか人の身分に関係するものなど法律に決められた事項についての意思表示でなくてはなりません。
 また、法律上の遺言は、書面にしておかなければならないうえに、その書面は法律で定められた一定の方式を備えていなければなりません。そうでないと、法律上の遺言としての効力がありません。この点も、世間でいう「遺言状」、「書き置き」、「遺書」などとは少し違います。
 法律上の遺言が、なぜこのように方式を大切にするかといいますと、遺言は、その人が死亡したときにはじめて効力が発生するものですから、その方式を明確にしておきませんと、「死人に口なし」で、後になって問題が起こる危険があるからです。
 また、遺言は遺言をする本人がしなければならないものです。ですから、他人を介して遺言をしたり、代理の人に頼んで遺言をしてもらうことはできません。

6.遺言の方式

 法律は、遺言について厳格な方式を定めていますが、同時になるべく遺言しやすいように、普通の場合の方式として

①公正証書による遺言
②自筆証書による遺言
③秘密証書による遺言
の三つの方式を定めています。
このほかに、特別な場合の方式として
①普通の場合の臨終遺言
②伝染病で隔離された場所にいる者の遺言
③船舶中にいつ者の遺言
④遭難船中にいる者の臨終遺言
などを定めています。
 しかし、最も多く利用されている方法は、公正証書遺言と自筆証書遺言です。なかでも、公正証書遺言を作っておくのが、最も確実な方法であるといえましょう。

7.公正証書遺言の作り方

 公正証書で遺言することは、決して面倒なことではありません。遺言をする本人が公証役場へ行って、公証人に対し自分の考えている遺言の内容を直接話しをすれば、公証人がその内容を書面(公正証書)にしてくれます。遺言者本人が病気などで役場へ出て行けないときには、公証人が自宅や病院まで出張してくれます。
 公正証書を作成する公証人というのは、①裁判官、②検察官、弁護士の資格を有する者、②法務局長、司法書士等多年法務事務に携わり①の者に準ずる学識経験を有する者の中から、法務大臣が選任する国の公の機関です。
 公証人に公正証書遺言の作成を頼むには、あらかじめ
①本人の印鑑登録証明書
②証人になってくれる人を2名決め、その住所、職業、氏名及び生年月日を書いたメモ(又は住民票)
③財産をもらう人が相続人の場合は戸籍謄本及び住民票、その他の場合は住民票
④遺言の内容が土地、家屋であるときには、その登記簿謄本(又は権利証書等)、評価証明書
 などを用意して持参することです。くわしいことは、あらかじめ公証人に相談してください。
 遺言公正証書は、遺言者が公証人に対して遺言の内容をお話しし、公証人がそれを筆記して出来上がるのですから、文字を知らない人でも遺言をすることができます。また、口がきけない人も自筆や通訳人の通訳によって遺言内容を伝え遺言することができます。そして、遺言の筆記が終ると、公証人は遺言者本人と立ち会った証人にそれを読んで聞かせます。これは、筆記の内容が遺言したことと違っていないかどうかを確かめるためです。耳が聞こえない人も、通訳人の通訳や遺言書を閲覧することによって確認することができます。間違いのないことを確かめたら、遺言者と証人がそれぞれ署名押印します。もし、遺言者が自分の氏名を書けないときは、公証人が代わって遺言者の氏名を書いてくれます。
 なお、このとき遺言者が使用する印鑑は、原則として、印鑑登録をした実印でなければなりません。それゆえ、遺言者は、その印鑑が確かに本人の実印であることを証明するために印鑑登録証明書を持参する必要があるのです。ただし、証人2人の印鑑は実印でなくても差し支えありません。したがって、証人について印鑑登録証明書は不要です。

8.証人というもの

 公正証書遺言には、必ず2人以上の証人に立ち会ってもらわなければなりません。
 証人になれるのは未成年者以外なら誰でもよいのですが、遺言内容と利害関係にある人は証人になることはできません。すなわち、遺言者の第一順位の推定相続人及び受遺者並びにそれらの者の配偶者と直系血族の人などは証人になれません。しかし、それ以外の親族や他人ならば構いません。
 信頼している親しい友人とか知人、あるいは銀行員、司法書士、行政書士、税理士、弁護士、などが適任です。病院で遺言をする場合には、医師や看護師になってもらうのもよい方法です。適当な人がいないときは、公証役場であっせんしてくれることもありますので、相談するとよいでしょう。
 遺言に立ち会う証人というのは、「立会人」という程度のもので、遺言者の精神状態が正常であり、その自由な意志によって遺言が述べられたことなどを含めて遺言公正証書が正しい手続きにしたがって作成されたものであることを証明するに過ぎないものです。
 どうしても証人が得られないときは、証人を必要としない「死因贈与契約」という方法もありますので、公証人に相談してみてください。

9.遺言の執行とは

近日、掲載予定です。

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional